| 肝臓は、私達が生きていく上で大切な働きをしている、文字通り「肝心かなめ」の臓器です。 |
| 主なものだけでも、@糖質やたんぱく質、脂質などの栄養素を、からだに必要な物質やエネルギーに変える。Aからだの中に入ってきたアルコールや毒物を、分解・解毒する。B胆汁を合成する・・・など大切な仕事を担っています。 |
| その反面、肝臓に障害があっても、なかなか症状として現れてこないという特徴もあり、「沈黙の臓器」といわれるゆえんです。 |
肝臓が出すサイン |
| そんな力強い肝臓も、障害を受けて機能が低下(肝機能低下)すると、からだ全体に影響が出てきます。 |
| 「だるくてたまらない」、「食欲がなく、吐き気がする」、といった症状がある場合は、肝臓に障害が起きていることが多いのです。 |
| また、表面にはっきりと出てくる症状には「黄疸」があり、黄疸が出て肝臓の異常に気づくケースが多いのです。 |
| 白目が黄色くなるほか、便が白っぽくなる、尿がしょう油のように濃い色になるので、わかります。 |
| さらに、手のひらが赤くなる(手掌紅斑)、皮膚に赤い斑点が出る(くも状血管腫)、よくこむら返りが起こる、からだがかゆい、お酒がまずくなって、弱くもなる・・・、これらが自覚できるようだと、とくに慢性的な肝臓の病気が心配されます。 |
肝臓
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| 手掌紅斑の出やすい部分 |
くも状血管腫 |
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| 手のひらの周りの部分が、赤くなる手掌紅斑。とくに親指や小指のつけ根の部分に出やすい。 |
慢性的に肝機能が低下したときの特徴的な徴候で、毛細血管が拡張したもの。 |
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怖い肝臓病 |
| 肝臓病の中で、とくに怖いのが肝炎。肝炎とは、肝臓に炎症が生じ、肝細胞が破壊されていく病気です。 |
| 「肝炎」というと、アルコールや薬剤を連想する人が多いのですが、日本人はアルコールよりも、ウイルスによって起こる場合が多く、80%がウイルス肝炎といわれています。 |
| 肝炎になると、ウイルスが直接に、肝細胞を攻撃するだけでなく、免疫によってつくられた「抗体」が、ウイルスのすみついた肝細胞を攻撃することで炎症(肝炎)が起き、肝細胞を破壊させるのです。 |
| ウイルス肝炎の中でも、B型ウイルスとC型ウイルスによる肝炎が問題視されています。これらの肝炎が慢性化すると、肝硬変や肝がんを引き起こすことが多いからです。 |
| これ以外の肝臓病として気をつけなければならないのは、「アルコール性肝障害」や、「薬剤による肝障害」などがあります。 |
| また、肝細胞の中に脂肪がたまる「脂肪肝」は、よく知られている病気です。 |
| 原因は、肥満やアルコールの飲みすぎ、糖尿病などですが、直接命に関わる病気ではありません。ただ、たまった脂肪で肝臓の細胞が圧迫され、肝臓の働きが悪くなりますので、放っておくと「肝硬変」になる危険もあります。 |
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検査で見つけよう |
| 肝臓を守るためには、肝臓が出す注意信号に気をつけるとともに、早期に発見する意味でも、だるさや食欲不振、微熱が続くようなら、検査を受けることが大切です。 |
| 肝機能を調べる第一段階は、血液と尿。 |
| GOTやGPTといった言葉を、健康診断で聞いたことがあるはずです。これらは肝臓にある酵素で、肝細胞の損傷がひどいと、血液中にあふれ出て、数値が上がってきます。急性肝炎のときなど、ときには基準値上限の数百倍にもなることもあります。 |
GOT・GPT

単位はIU/l
※基準値は各医療機関で多少異なります |
| また、ことにアルコールによって肝細胞の負担が増すと、γ(ガンマ)−GTPの値が増えてきます。 |
| 尿の検査では、尿中のビリルビンやウロビリノーゲンの反応を調べ、陽性になった場合は、肝臓病も疑われます。 |
| ただ、これらの検査だけでは、十分判断ができない場合は、超音波検査、CT、MRIといった画像診断もおこなわれます。 |
| 一方、肝炎などに感染しているかどうかを調べる検査として、「ウイルス・マーカー」があります。 |
| ウイルスに感染すると、ウイルスに関連した抗原・抗体やウイルス遺伝子が、血液中に出てくるため、ウイルスの存在やその量、感染力、病気の経過などが判断できます。 |
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| 大切な肝臓を守るためにも、普段から肝臓に負担をかけすぎないようにしましょう。 |