| 腸内環境を整えて・・・ |
がんも欧米型に |
| 日本人の死亡原因の第一位を占めるがん。中でも、欧米人に多い大腸(結腸・直腸)がんが、年々目立って増えてきています。 |
| その原因の一つとして、脂肪の摂取量増大と関係が深いことが明らかになってきました。(図1) |
| 肉食が中心の欧米人でも1920年代までは、保存の関係で塩漬けなどの肉を食べていたため、食塩摂取量の多い日本人と同じように胃がんが多くみられました。しかし、冷凍保存技術の進歩とともに、生肉の消費量が飛躍的に増大(1人当たり年間約70kg)し、それとともに結腸がんが増えたのです。 |
| 日本でも肉の消費量は、ここ40年間で10倍、1人当たり30kgに達し、大腸がんの発生率も10倍近くになりました。 |
| このように、日本人の食生活の欧米化は、血管や心臓などへの障害ばかりでなく、結腸がん、直腸がんの増加という、病気の質まで変えようとしています。 |
| 図1 人口10万人当たりの結腸がん死亡数 |
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| 腸内細菌の有害菌は、結腸がんを誘発すると考えられており、脂肪の摂取量と結腸がんの発生には、正の相関関係が見られる。肉食で脂肪摂取量の多い国ほど、結腸がんによる死亡率が高い。 |
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腸内の環境の変化が・・・ |
| さて、高脂肪食がどのようにがんと関わっているのかをみますと、腸内の細菌環境が大きく変わることがあげられます。 |
| 人の腸内には実に500種類、糞便1g当たり1000億個もの細菌が住み着いており、普通、乾燥糞便の3分の1は生きた細菌で占められているほどです。 |
| 健康な人では、この腸内細菌のほとんど(99.99%)が、嫌気性菌(空気のあるところでは育たない菌)で占められています。 |
| その代表としてビフィズス菌があげられ、腸内のpHを酸性に保つなど、宿主の人にとっても好ましい腸内環境を保つため、一般に善玉菌と呼ばれています。 |
| また、ウエルシュ菌や大腸菌などの細菌も存在し、これらの菌は食物の腐敗を起こし有害物質をつくるので、悪玉菌と言われています。 |
| こうした腸内細菌の構成は、脂肪の摂取過多によって大きく変化します。 |
| 脂肪の多い肉をとると、消化の為に胆汁酸が分泌されます。その約8割は回腸末端で再吸収されますが、残りの2割は大腸で腐敗菌(悪玉菌)によって、二次胆汁酸に変化し、それが結腸や直腸で発がんを促進するものと考えられます。 |
| 腐敗菌が増殖すると、臭いがきつい黒っぽい固い便になり、pHも正常な弱酸性からアルカリ性になってしまいます。 |
| 高肉食の人と菜食の多い人とを比較すると、前者の便に腐敗を起こす細菌群が多いことからも、高脂肪・高たんぱく食を続けることは、がんをはじめ、多くの生活習慣病の発症要因になっているともいえましょう。(図2) |
| 図2 都市および農村部日本人、高肉食群(日本人)および都市部カナダ人の主な腸内嫌気性菌の比較 |
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| 脂肪の摂取量が多いカナダ人は、日本人に比べて腸内に有害菌が多い。日本人でも脂肪の摂取量が多い人は、有害菌が多い。 |
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ウエルシュ菌 |

ビフィズス菌 |
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腸の老化度チェックを |
| また、腸内細菌は年齢とともに構成が変化します。臭いの原因となる腐敗菌は歳とともに、割合が多くなります(図3)。 |
| 図3 ヒトの加齢に伴う腸内細菌の変動 |
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| 乳児期の腸内には、ビフィズス菌が圧倒的に多いが、加齢に伴って有害菌が増加してくる。 |
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| そのため、善玉菌が多く悪玉菌が少ない環境をつくっておくことが大切で、ヨーグルトなどの乳製品を毎日とることがすすめられます。さらに食物繊維や、ビタミンC,Eなども効果があります。 |
| また、自分で腸の老化度をチェックしてみることも大切でしょう。 |
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便秘ぎみ |
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便が固い |
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便の色がこげ茶か黒 |
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オナラや排便臭がきつい |
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野菜をあまり食べない |
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肉食が多い |
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牛乳、乳製品が嫌い |
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運動不足 |
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顔色がわるく、肌にツヤがない |
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ストレスが多く、飲酒・喫煙量がかさむ |
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| この10項目のうち、9から10当てはまる人は、実年齢+30歳の、老化した腸年齢といえます。腸内の環境を整えることにも注意して、生活習慣病のリスクを減らし、健康な生活を送って下さい。 |