女性の1割は貧血、2〜5割は貧血予備軍といわれています。
貧血は、単位血液中の赤血球や血色素(ヘモグロビン)の量が不足する病気です。それにはいくつかの原因がありますが、中でも女性に多いのは鉄が不足して起こる鉄欠乏性貧血です。
血色素は赤血球の赤い色の成分で、鉄とたんぱく質からできています。
血色素には、酸素を全身に運搬するという大事な働きがあります。
そのため、貧血になると酸素の運搬がスムーズでなくなり、立ちくらみ、めまい、疲れやすい、息切れ、動悸といった、いわゆる酸欠症状が現れます。顔色が悪い、爪の異常(割れやすい・扁平になる・反り返る)といった変化も起こります。 |
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なぜ、女性に?
一般に普通の食事では1日に約1mgの鉄を吸収できますが、汗や尿、便から、同じく1日に約1mg排泄されます。
とくに、女性の場合は、生理で月に約15〜50mgもの鉄が失われるため、どうしても慢性的な鉄欠乏性貧血になりやすいのです。
しかも閉経前の女性の鉄摂取量は、どの年代でも不足していますし(図1)、生理が始まる思春期や、赤ちゃんに栄養をとられる妊娠・出産・授乳期には、鉄の需要量が大きくなります。
また、月経過多や潰瘍、痔、子宮筋腫などの出血、偏食や不規則な食事、ダイエットなどによる摂取不足なども、貧血を招く要因になります。
貧血は徐々に進行するため、体内の鉄貯蔵量がかなり減っていても症状の自覚がなかったり、現れていても貧血だと気付かないこともあります。
慢性的に疲れやすい、だるいという女性は、貧血を疑ってみる必要があるでしょう。 |
女性の鉄所要量
年齢
(歳) |
鉄/鉄所要量
(mg) |
0〜(月)
6〜(月)
1〜2
3〜5
6〜8
9〜10
11〜14
15〜17
18〜29
30〜49
50〜69
70以上 |
6
6
7
8
9
10
12
12
12
12※
12※
10
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妊娠
授乳期 |
+8
+8※※ |
※閉経後10mg/日
※※分娩後6ヶ月間 |
図1 鉄の年代別充足率(女性)
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鉄剤+食事で治療と予防
失われた鉄を補うには、鉄の多い食品をとることだけでは不十分です。
血色素をつくるたんぱく質や、造血を促進する食品、鉄の吸収を助ける食品を同時にとることも大切です。(図2)
明らかな鉄欠乏性貧血では、食生活を改めるだけではなく、鉄剤での鉄分補給が必要です。
鉄は腸の粘膜で吸収の調節がされるので、とりすぎの心配はいりませんが、体内に貯蔵鉄が蓄えられるまで(平均3〜4ヶ月といわれる)服用を続けないと、まもなく服用前の状態にもどってしまうこともあります。
鉄剤を服用すると胃の具合が悪くなるという人には、腸に入ってから溶ける、腸溶性タイプの鉄剤もあります。
健康や美容のために、ウォーキングやエアロビクスなど有酸素運動をいくらやっていても、貧血で血液の酸素運搬機能が低下していては、充分な効果は得られません。
鉄剤とバランスのよい食事で、鉄分不足を解消しましょう。 |
図2 貧血を防ぐ食品と働き
| ヘモグロビンをつくる |
たんぱく質
卵、肉、魚など
鉄
レバー、海藻、緑黄色野菜など |
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| 造血の促進 |
ビタミンB12
レバー、貝類、卵黄など
葉酸
干した果物、緑黄色野菜など |
    |
| 鉄の吸収促進 |
ビタミンC
果物など |
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貧血を防ぐためには、上記のようなさまざまな
食品を、バランスよく食べることが必要です。 |
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